試験官が悪印象を持つ履歴書
出願時には、履歴書を書く必要があります。
普通の者は、卒業した中学、高校、専門学校、大学等を書いて、職歴なし、で終わります。
試験官が注目するのは、せいぜい、前に通っていた学校程度です。
問題は、警察や自衛隊などの経歴がある場合です。
いまだに、大学教員の中には、警察や自衛隊という、職業自体に偏見を持つ傾向があります。
私の知人に、元自衛官のパイロットで、国際機関に就職した後、東大の助手になった方がいましたが、もちろん、自衛隊の経歴は隠していたそうです。
逆に、大学院の学科試験に五回合格しながら、面接で五回不合格になった、元自衛官の実話もあります。
軍事は、研究自体が排除される傾向にあります。
時・場所・方法などを限定的に禁止する、内容中立規制ではなく、表現内容そのものの禁止です。
矛盾するようで、本質をついている話ですが、
むしろ人権を重要視している機関、人物ほど、この差別度合いがひどくなります。
東大大学院などは、公務員の入学を禁止していたほどで、その趣旨は、自衛官の入学拒否にあります。
ただ、日本の軍事は拒否されますが、なぜか、日本を害しようとする外国の軍事研究には、結果的に協力する東大教員がいますので、
この意味で、軍事研究も、時と場合によるといえるのでしょうか。
犯罪的かつ不道徳な敵が、審判を兼ねる試験
文書偽造は避けるべきですが、こういう不利な前歴がある場合は、迷わず、省略したほうが良いでしょう。
相手が卑怯で、かつ、審判である場合には、それなりに対処する必要があります。
受験者は、圧倒的に不利な立場ですから、罪悪感を覚える必要など、さらさらありません。
本来は、経歴や職業や研究分野に関わらず、純粋に学力だけで、採点されるべきなのです。
公的機関なら、なおさら、こうした差別は許されないはずですが、
やたら自治を謳う機関は、自浄能力が期待できない場合が多いものです。
学歴では、卒業証明書などの正式書類も必要になる場合が多いですが、
職歴の場合は、退職証明書の提出など求められることはなく、そこまで審査は厳しくありません。
事務や試験官の側も、金を払い、わざわざ調査機関に頼ってまで、受験者の経歴を執拗に探り出そうとする気構えなどありません。
体裁さえ整っていれば良い、お役所仕事です。
ただでさえ、諸作業で多忙過ぎると、愚痴をいっているのが教員です。
いちいち、受験生全員の履歴書の真否を確認しようとする気力などありません。
多様性のある経歴は、学界では否定されがち
また、学校にも会社にも通っていない、いわゆるニート期間などで、経歴に空白があると、教員の心証は悪くなります。
経歴に対する偏見は、学界ではいまだに強い者です。
多様性も、教員に求めるのは困難です。
体制派ゆえ、昔ながらの保守的な性質の人間が多いのです。
停滞期間や紆余曲折のある人生に不寛容なのです。
履歴書は、不利になるような前歴や空白をなるべくなくすよう、各人考え抜き、
信頼できる人にも相談しながら、
法に触れない程度に、体裁を整えましょう。
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