東大殺傷事件は時折発生(東大に横入りする方法7)

東大に横入りする方法

襲いかかる五月病

五月病という言葉は、東大生に顕著です。
入学後、一ヵ月くらいで、成績に差がつき始めます。
周りと比較し、自分のレベルも思い知ります。
なまじ頭が良いだけに、自分が天才でないと悟る、己の優秀さが憎くなります。

落伍した東大生の「進学先」は、
精神異常が一割、
犯罪が一割、
カルトが一割とも、
一部で、伝統的に語り継がれます。

私も、先輩からそう聞かされました。
有名な新興宗教の教祖にも、東大卒の者が散見されますが、そうした逆境を生き抜いたのでしょうか。

東大殺傷事件

とにかく、
東大周辺で、時々事件は起こるのは事実で、
私が現役だった頃も、
構外ですが、東大生による殺人事件が起きました。

教員の方が、
構内で起きなくて良かったと
本音を打ち明けていました。

東大教員の息子等、
家族が殺人事件を起こす例も散見されます。

希望学科「進学」をかけた過酷な戦い

既述の「進振り」と呼ばれる、過酷な進路振り分けの成績競争について補足します。
文Ⅰが法学部、文Ⅱが経済学部、理Ⅲが医学部と、ほぼ進学先が決まっている場合は、あまり関係ありません。
しかし、文Ⅲ、理Ⅰなどの科類生は、成績上位者にならなければ、希望学科に進学できない場合があります。

特殊な例外もいて、理系から文系に移ることを、最初から目論んでいる戦略家もいます。
入学時から、戦いが始まります。
実際に、私と教室で一緒だった、ある理科系の一年生男子は、法律家を目指していて、法学部や教養学部への進学を果たすため、はや一年の時から、具体的に動いていたようでした。

その他、より就職に有利で、何とくなく華やかそうで、上位概念と思い込んでいるらしい教養学部(後期)に進もうとしていた、文科Ⅲ類の女子学生もいました。

外部者から見れば、伝統と格式ある本郷キャンパスのほうが魅力的に映るので、
駒場なんぞ、幾分か建物は近代化したとはいうものの、どうしても軽薄な印象であり、不思議に思っていましたが。

永遠の東大一年生

学問に加え、生活にも魔の手が訪れがちなことも、実例で捕捉します。

下宿していた安アパートの私の隣人も、何年間も、東大の二年生にさえ進めないまま、東大を去っていきました。
理科系の男子でしたが、一年次の途中から、学校へ行かなくなり、部屋に引き籠り続けていました。
「登校拒否」の原因が、学業か人間関係かは不明です。
時々、隣室に住んでいる彼の、テレビのお笑い番組を見て笑う声が、なぜか空しく、悲しげに聞こえてきたのを覚えています。

ついには、親や親類が説得しようと、引き篭もり部屋を電撃訪問してきました。
この永遠の東大一年生は、従兄弟や父親が九州から急襲してきても、ドアも開けさせず、口さえも利こうとしませんでした。
一連の鬼気迫る籠城戦のやり取りが、隣の部屋に住んでいた私の耳にも、否応なく入ってきて、参りました。
その間、気まずくて、外に買い出しにも行けません。
結局、仕送りを停止するという経済封鎖、兵糧攻めを、父親が決断し、引き籠り東大生を連行し去ったと記憶しています。

せっかく東大に入ったものの、このままの引き篭もりではいけない、大学をやめても良い、と最終決断を下さざるを得なかった彼らの会話を聞き、他人ながら、誠に残念無念でした。
東大卒という貴重な「財産」を放棄するのは、何とも惜しい思いでした。
その後の人生の御健闘を心からお祈り申し上げております。

その点、繰り返しになりますが、三年から横入りする学士入学者は、楽です。
すでに、学力を認められて入学しているので、勉強の貯金があり、通常授業には余裕がでます。
特に、語学の講義では、すでに受験勉強で鍛えてあるので、少なくとも、一年から二年は、余裕をもって対応できます。
成績が悪くても、どうせ元々東大生でない馬鹿だから、と教員や東大生たちが大目に見てくれる可能性もあります。

私に関して言えば、人間関係も良好に過ごせました。
普通の東大生のように優秀でなく、東大の制度や生活にも無知な事情は、初めから当然のごとく認識されているので、
何かと、私生活も含めて、学生生活に気を使ってくれる場合もあるのです。

また、自慢でありませんが、魔の瞬間を乗り切って、東大に横入りした学士入学者は、劣等生慣れしている者が多いです。
その上、東大に横入りしようという、えげつない魂胆の持主ですから、外面は気を使っているようですが、実は、したたかで、打たれ強いです。

私及びあなた方(失礼)は、
すでに恥辱と劣等感は、嫌というほど噛み締めまくっているので(大変失礼)、
神経も図太く、周りから見れば随分とずうずうしくなっております(本当に失礼)。

一般の東大生からは、馬鹿と見られますが、馬鹿扱いされている状態を、むしろ楽しむことができる場合もあります。
早稲田から東大に移ってきたある男子は、聞かれてもいないのに、ご自分のことを、自ら、マンモス私大のスーパーフリー馬鹿と称して、強烈に自己アピールしながら、明るく楽しく振る舞っていました。
話し掛けられた当の東大生たちは、無関心かつ無反応で、重い沈黙の余韻と微妙な空気が、かなりシュールでしたが、
特に、早稲田生が実害を受けた様子は見受けられませんでした。
単なるスルーで終わります。

とにかく、本当に人間ができた優しい東大生は多いものです。
私も、分からないことがあったら、甲斐甲斐しく、介護さえしてくれる勢いの東大生が多かったです。
心やさしい周りの東大生たちから、単位の取り方、避けるべき教員、生活の仕方、セクハラのかわし方まで、いちいち丁寧に教えてくれたものです。

新たに、かけがえのない人間関係が構築でき、東大に横入りして、本当に良かったです。

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