受験外国語の選び方。募集人数「若干名」の意味合い(東大に横入りする方法5)

東大に横入りする方法

東大に合格できる受験外国語の選び方

例えば、受験外国語の例として、ドイツ語を挙げます。
選んだ理由は、一時、ドイツ語学習が、東大生に不人気だったがゆえに、逆に、学士入学受験に有利だった状況を紹介したいからです。

まず、英語は、多くの受験生が選択科目として選びます。
難易度が高く、差別化もできないことが多いです。
達人も多いし、個性化もなかなか図れません。
環境等の影響で、勉強、努力以外の要因で、ネイティヴ同様に英語ができる方も多いです。

加えて、英語の問題は、難易度が高いと思われます。
英語以外の言語のほうが、問題が簡単なことがあります。

また、英語は必須科目で、英語の他に、外国語を選択しなければならない場合もあります。
選択外国語、二つの場合等です。

この場合、選択外国語は、フランス語ならただのフランス語、朝鮮語ならただの朝鮮語ですが、英語は《英語Ⅱ》とされる場合があります。
レベルが上と明記された、より難解な英語が試験問題とされます。
それでも、《英語Ⅱ》と他の外国語を選択する者が多いです。

そこで、可能なら、有利な三ヶ国語で受験するのも一方法で、有利に作用することがあります。
私は、東大の複数の学士入学試験・大学院試験において、学科試験に合格しましたが、ある学部では、三ヶ国語を選択し、実際に、首席で合格できました。

特に、競争が激しい、「東大生」の称号を目指す、学士入学試験では、良い意味で、他の受験生を差別しなければなりません。
抜きんでた個性を出せば、評価が上がります。
 
実際に、合格後、何人もの試験官たる教員たちから、三ヶ国語にわたる、私の複数言語受験は好評価だった、感心した、と内幕話を聞かされました。
英語ばかりを受験科目に選ぶより、より多くの外国語を選択したほうが、評価が上がるのです。
教員でさえ、複数言語の習得が困難な者が多いので、その努力に感心されることがあります。
客観的かつ明確な、数字や点数に近い高評価となり得ます。
このことは、私自身も、後に、多くの学生を採点する立場にもなりましたから、良く分かります。 

英語以外の外国語受験は有利

語学も、あくまでも好み、相性の問題もありますから、一概には言えませんが、
英語以外の言語は、簡単かつ希少性が認められるゆえ、合格可能性が高まる可能性があります。
その言語が、実際社会において重要視されているかということと、受験英語で重要視されているかは、全くの別問題です。
受験言語において、その大学・学部で、その時期に、どの言語が重要視されているかを認識する必要があります。
 
例えば、数十年前の話になりますが、伝統ある東大の独文科は、ある年には、二年次から三年次への進学希望者がゼロとなったという事実がニュースになったことがありました。
ここで言う「進学」とは、東大独特の用語で、三年生になる際に、専門を決めることです。
一般で言う、学校自体への入学ではありません。

戦前には、ドイツ語は、医学、科学等、かなり重視された時代がありました。
ところが、数十年後、東大でも、ドイツ語、ドイツ関係の権威は失墜し、若い学生たちに、不人気となりました。

刻々と変化する受験界においては、数十年前の情報も無視できません。
試験官たる教員の情報が含まれているからです。
大学教員と学生たちは、数十年の年齢差があることもあります。
合否を決定する人物は、試験官である教員です。

ところが、教員が専門にし、望んでいる外国語、専門科目は、若い学生たちにとって不人気な場合があります。
教員が実際に関わり、愛着とノスタルジーを抱く研究分野、対象言語を選択するのは、良い方法です。
文部省から金をもぎ取るため、自分の地位と利権を維持継続するためにも、教員たちは、不人気な自分の専門分野を学ぶ学生を採りたがります。
したがって、教員たちの研究状況を調査確認するのは必須です。
受験のためには、本来は、そのことが最重要です。

募集人数「若干名」「合計○名」の意味合い

学士入学試験・編入学試験の本質はここにあります。
募集人数が、各学科合わせて○○名、合格者「若干名」という意味合いは、その年の東大における内部進学者の欠員数、受験者の出来、特に、試験官の裁量によるということです。

当該学科の専門言語、専門分野、あるいはその教員自体が大変な不人気で(大変失礼)、学生があまり進学しない場合に、学士入学・編入試験の枠が広がる場合があるのです。
専門学科側、特に教員の個人的理由で、事前に、厳粛に、合格者数を決定できない、しないということです。

ですから、学士入学試験は、一度きりの試験と考えるより、少なくとも数年スパンで考えたほうが良いかもしれません。
年によって、合格数のばらつきがあり、変動も大きいからです。
ただし、何としても当年に一発合格したいという受験者も多いでしょうから、この部分が、学士入学試験の困難な部分ではあります。

ですから、比較的、長い目で受験戦略を立てられる社会人が有利です。
ただし、面接がある場合、社会人でも、試験官の教員から好感を抱かれる必要があります。
華麗な経歴や要望等、嫉妬されないことが、大変重要です。

前述の通り、学生を確保しないと、学科存続に関わりますから、教員などの利害関係者は、新たに学生を補充しようとします。
教員にとって、本来は煩わしい試験業務が、生活と名誉にかかわる重要イベントとなることがあります。

政治、歴史に関係なく、学問流行は推移します。
若い女性たちの間で、韓国語が人気になることもありましょう。
志を持った男子学生が、マーケットの可能性があると思えば、中国語の人気を高める時もあるでしょう。

私が若い頃は、フランス語は、まだ根強く、人気がありました。
華やかという印象があるらしいからです。
私も、実は、フランス語を選択科目にしたことがあります。ミーハーですみません。
大した宗教心もないのに、キリスト教系の女子校に行きたがるような、浮かれた心理が作用していたのかもしれません。

不思議ですが、日本の女子の多くが、アラーの神にも敬意を示し、イスラーム系女子校進学を熱望することは、今のところありません。
語学・学術も、ファッション的にとらえる同年代の若い女性は多かったように感じます。

ただ、合否を決定する年配の試験官たるオジサン教員達は、時代とずれた、別の特殊な感覚であることも、受験情報として重視しておく必要があります。
オジサンを攻略するためには、それなりの戦略が必要です。

英語より、フランス語、ドイツ語の受験が有利なのは、東大の一般入試でも同じです。
英語以外の外国語を受験科目に選ぶ受験生を優遇する傾向の現れです。
私の後輩にも、外国経験があり、有名首都圏進学高校で、すでにドイツ語を習っていたゆえ、ドイツ語受験で東大に合格した、優秀かつ戦略的な人がいました。
試験科目に含まれているのなら、ぜひとも、アラビア語やその他の言語も検討してもいいかもしれません。

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